MORPHOUS

以前に「非常に薄い折り畳みステープラ」として、お借りした写真だけを展示していたブツの現物がようやく手に入りました。しかもシリーズ揃いで。UCHIDAから発売されていたMORPHOUSというシリーズがそれだったのでした。全体を通してのコンセプトが『うわっ薄ッ!!』だったようで、とにかくドレもコレも本当に薄い。この薄さは素晴らしい仕事ですよ。

ステープラ

これですよコレ。折り畳み収納形態で厚さ約9mm。驚愕の薄さですよ。ちなみに、これに使用する10号針が5mm厚ですから、機構部はおよそ4mmということになりますか。全体至る所にスプリングやヒンジが配置されてまして、この薄さからくるギミックの複雑さを改めて思い知らされます。その割には針の充填とかメンテナンスも楽だし、本当によく考えてあるなー。

あと、ちゃんと折り畳みスライドロック(兼 針マガジン)が誤動して勝手に開かないようにするスライドロックロック機構がついているというのが素晴らしい。このサイズと薄さなら、ユーザーは間違いなくポケットやペンケースに放り込んで持ち歩きますからね。誤動ロックは必須なのです。製品のインパクトに甘えずちゃんと「ユーザーがこの文具をどう持ち歩いてどう使うのか」まで考えられて造り込まれた逸品。

2穴パンチ

2穴パンチ自体はそうギミックが複雑なわけでなし、まだまだこれ以上に薄くすることが可能な文具だと思う(システム手帳に綴じ込むタイプのモノもある)んですが、ここはひとつ“変形の面白さ”という要素を盛り込むために、こういう形にしたかったんでしょうね。たぶん。

懐かしの【折り畳みオペラグラス】を思わせる、平面→立体変形が、確かに面白い。初見の方に手渡すと、だいたいの方はステープラよりこっちのパンチをいつまでもカシャカシャと変形させて遊び続ける傾向が。猿か。気持ちは分かるけど。


カッターナイフ

残念ながら、薄さという意味ではシリーズ中最もインパクトの薄いアイテム。コレと同じようにダイヤルを回転させて刃を出す、安全タイプのカッターナイフです。後端のダイヤルをクリクリと回すと、まず本体からブレードガードがせり出してきて、さらに数回回すと、ようやく刃が出てきます。逆回転はまず刃が収納されて、最後にブレードガードが収納。『ダイヤルを最後まできちんと回しきれていなかったために刃が出っぱなし』という危険な状況は、この“刃とガードの出順”で回避されます。

個人的にはダイヤル式カッターって好きじゃないんですけどね。刃の長さを直感的に調整できないし、シャッと出してチャッと切ってシュッと収納、というスピーディな作業が出来ないし。まぁ、カッターで『安全をどこまで追求できるのか?』みたいなモデルケースと思えば、有りなんですかねぇ。

入手時期:2003年1月

価格:オークション価格

生産国:日本

発売元:内田洋行



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