パズカ

イロブンをいつも見てくださっている中重卓也さんから送っていただきました。12~3年前にトンボ鉛筆から出ていた【パズカ】なるカード文具です。当時、中重さんはコイツの表面グラフィックを担当されていたそうで、その時のブツで引き出しの奥に眠っていたのを頂戴しました。

厚さ3mmのカードが、ボールペン黒(右)/赤(中央)/シャーペン(左)に分離します。こういうのは素直に長方向に平行に分割線を入れるのが普通だと思うんですが、それをわざわざ珍妙な斜線分割にしているのは、一体どういう意図あってのものなんでしょうか。なんかイカすじゃないですか。普通の長方向分割じゃこの味わいは出ません。

さらにイカすのが、シャーペンのギミック。3mm厚の中にノック機構をネジ込むために、軸心とズラした位置にノックバネを配しております(写真下)。すげぇ。これはよく考えられています。こうじゃなきゃ、この薄さはなかなか達成できないっスよ。

ちなみに、現物をツカモト工場長に見せたところ、「うおー、これはイイぞ。これは色々とワカってる人間の仕事だよな」としきりに感嘆しておりました。片やミニクリーナーにプルバックエンジンを載せた人、片や薄さ達成のためにイカすシャーペンギミックを考え出した人。ああ、これは『キチガイはキチガイを知る』ってことだな…とその時漠然と思ったりしたワケで。

入手時期:2002年2月

価格:いただきもの

生産国:不明(日本?)

販売元:トンボ

凄いノック機構。軸心の下に見えるのがノックバネ

追加情報:竹本智一さんからいただいた、パズカの画像。 パソコン通信時代のNIFTYのノベルティとして配布されていたモノだそうです。これ以外にも、赤地に大きくNIFTYの文字が入ったモノもあったということです。カード型文具というのは、“印刷可能面積が広い”という特性上、このようにノベルティとして配布されることも多かったようですね。



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